過払い金請求| 大阪の弁護士が作成したアイフルに対する準備書面 本文へジャンプ
アイフル準備書面に対する原告第2準備書面2
(2)@アイフルの行政処分について


ここに最新情報のタイトルを書きます
(2) 「@被告会社は17条1項及び18条1項の不備で行政処分は受けていない」について
ア 被告の主張
被告会社は,昭和58年11月1日より施行された貸金業法において,同法17条1項及び18条1項の書面交付の不備(違法)を理由に行政処分を受けたことは一度も無い。
したがって,被告会社が,貸金業者として,各消費者に対し,各取引毎に,適法に同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を交付していると認識していたこと,またそのように認識するに至ったことについて,やむをえないといえる特段の事情がある。
イ 原告の認否及び反論
(ア)a 被告主張の「被告会社は,昭和58年11月1日より施行された貸金業法において,同法17条1項及び18条1項の書面交付の不備(違法)を理由に行政処分を受けたことは一度も無い。」は,原告の第1準備書面で主張した次の内容に対する反論でもあると考えられる。
b 被告主張の「返還請求を求めるほぼすべての人との間で貸金業者はトラブルなく取引を行ってきたのである。」については,強く争う。2005年7月25日頃,被告自身を被告とした集団訴訟が提起されたことは周知の事実である(甲2号証)。
c そして,被告の違法営業により,平成18年4月14日付けで近畿財務局から業務停止処分が下されたことも周知の事実である(甲3号証,甲4号証)。
d このように,被告の取引は,常にトラブルを伴ってきたものである。
e 原告のこの主張に対して,被告は,何の反論も出来ないでいるのである。
(イ)a 被告主張の「被告会社が,貸金業者として,各消費者に対し,各取引毎に,適法に同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を交付していると認識していたこと,またそのように認識するに至ったことについて,やむをえないといえる特段の事情がある。」に対して,全て否認及び争う。
b 被告は,各消費者に対し,各取引毎に,同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を交付していない以上,同書面を交付していたとの認識またはそのように認識するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情は,存在しない。単なる被告の思い過ごしや希望に過ぎないものが,法的に何らかの効果を生ずるものではない。
c かかる特段の事情は,貸金業者が同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を各取引毎に適法に交付した時に生じるに過ぎない。
d 本件において,被告は,貸金業者として,同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を各取引毎に適法に交付したことの立証を放棄している以上,被告に最高裁判決に言う「特段の事情が存在する」とは,評価し得ない。
e よって,被告の主張には,理由がない。


コメント アイフルは,強引な取り立てなどで業務執行停止処分を受けたことを忘れているのかな。
ここは,全く過払金返還請求訴訟と関係のない主張です。
認否の必要性さえありません。
勝手に言わせておけば良いのです。
訴訟における準備書面は,あくまでも,当該訴訟に関する主張を行うところです。
訴訟と関係のない論文は,単なる読み物でしかありません。
もっとも,誰も読んでいないでしょうね。



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弁護士 佐 野 隆 久

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